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ベッコウバチの一種(捕食寄生種確認)

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今日ようやく長年(?)の疑惑を晴らすことが出来た。

十数ミリの黒いベッコウバチで、あぜ道や空き地の地面をいつも歩き回っている

普通種であるにもかかわらず、蜘蛛を引っ張っていく姿は一度も見たことがない。

3年前に、楠の落ち葉の中を徘徊する2頭のこの蜂がいた。

ほんの少し現場を離れている隙にそこに残されたのは産卵されたコモリグモと、

そばで身づくろいするこの蜂だった。

それ以来このベッコウバチが捕食寄生種ではないかと思って来たのだが、

今日ようやく狩りと産卵を見せてくれた。

佐賀市富士町市川の山道沿いの、日当たりのいい斜面に、

先日から1-2頭がよく獲物探しをしていたので、今日狩りを期待して正午頃から張っていた。

もう帰ろうかと思っていた14時前頃に、やや小型のコモリグモを追いたて、草の陰でしとめたようだった。

麻酔が終わっても運ぶ様子も無く、少しうごめくだけだったので、葉の隙間から3-4枚シャッターを切った。

その後蜂は現場を飛び去ったが、肝心の蜘蛛は草を分ける時、下草の隙間に見失ってしまった。

傷心現場を後にし、期待せずに確認した画像がこれだ。

蜂の羽の先に半分だけ、産み付けられた卵が見える。

育房を用意しないで蜘蛛に産卵し、放置することが確認出来た。

おそらくこの後、蜘蛛は軽い麻酔が覚め、移動するはずだが、蜘蛛がどのような行動を取り、

最終的に幼虫がどこで繭をつむぐのかも確認したい。

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クモバチ科」カテゴリの記事

コメント

おめでとうございます。
「長年の謎の解明に向けて一歩前進!」と喜びもひとしおでしょう。

>肝心の蜘蛛は草を分ける時、下草の隙間に見失ってしまった。
残念でしたね。クモを採集して飼育する計画なのでしょうか。
観察に不慣れな私は動き回る蜂を追って目線を切ってしまうともう下草に隠されたクモは見つけられなくなります。
こういうときだけは、助手がいればなぁと思います。
観察中にクモの近くに何か目印の棒でも地面に刺せばよいのかな。

投稿: しぐま | 2010年10月12日 (火) 20時36分

しぐま様ありがとうございます。
せっかく狩りの瞬間を観察できたので、蜘蛛に産み付けられた卵を鮮明に写真に残したかったのですが、
産卵直後の貴重な写真ではありますが、ご覧の分かりにくい写真になってしまったのが残念です。
ただ、育房を用意せずに産卵して放置する事実が確認されたので、充分満足です。
 実は3年前の観察でも、放置されたコモリグモは採集しましたし、別の機会に、蜂は見ませんでしたが、
産卵されたコモリグモが歩いているのを採集したことが有り、どちらも容器に入れて観察したのですが、
2度とも卵は干からびてしまいました。
ティッシュに水を含ませ、一緒に入れていたのですが...
その時、この蜂に産卵された蜘蛛の行動をもっとリアルに観察出来ればと思ったのです。
もしかすると、そのうち地中のちょっとした穴にこもって、幼虫に食べられる準備をするとか、
あるいは、幼虫が捕食を始めて弱ってからその様な行動をとるとか、想像を膨らませてしまいます。
理想は狩られて産卵を受けた蜘蛛を、回復して動き出すまでひたすら待ち、その場でそのまま観察を続けることです。

投稿: ヒゲおやじ | 2010年10月13日 (水) 00時31分

すばらしいです.アオスジクモバチでしょうかね.ご存知かもしれませんが,昆虫と自然44巻8号(2009年)に,清水晃さんによる,捕食寄生性クモバチに関する解説があります.私も卵をつけたコモリグモを見せてもらったことがあるのですが,産卵の様子を具体的にお聞きしたのは初めてで,非常に興味深かったです.

投稿: みつき | 2010年10月13日 (水) 17時33分

みつきさま、ありがとうございます。
残念ながら、ご紹介の本は見ていませんが、機会があればぜひ呼んで見たいと思います。

この蜂は目だった模様がないのですが、アオスジクモバチも捕食寄生性なのでしょうか。
私のサイトでは一応アオスジクモバチとして紹介している蜂があるのですが、
自分でもかなり怪しいと思っています。

蜘蛛には腹部の基部の背面に横向きに卵を産み付けるようです。

投稿: ヒゲおやじ | 2010年10月13日 (水) 22時50分

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